シルクロード日記:トルクメニスタン
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天 候:晴れ
最高高度:227m
最高気温:35度
終点高度:195m
最低気温:25度
終点緯度:39.05.37
走行距離:71.7km
終点経度:63.34.39
走行時間:3時間33分
宿泊:A MedicalTrainingCenter
終着地 :チャルジョウ
宿泊代 :--
2004年8月30日(月)
国境周辺は何もなし
走行を終え車に積みこむ
遅刻したくないので10時にトルクメニスタン側国境へ行けるように朝6時起床。マフタルさんには世話になったので少しばかりお礼をした。2000ソム(2ドル)どんどんけちになってきた。いかんいかん。
国境への道は思ったより分岐が多いが、幸いなことに、道を尋ねた相手が皆正しく教えてくれて迷わず進んだ。標識はほとんどない。アラートの町は道路から少し入ったところらしく中心部は通らなかった。アラートを過ぎてしばらくすると工場があり、その後は何もなくなった。国境まで一本道となり黙々と進む。
予定通り9時前にウズベキスタン側国境へ着いた。思ったよりフレンドリーな雰囲気で検問は難なく通過。少しこいでカスタムヘ。ここでも職員は親切で、ホテルのレジストレーションの書類が足りないことについても、テントで寝たのだというと、うまい具合に記載してくれた。外国人登録していないことも特に追及されなかった。やはりサイクリストは強い。ただ、申告書を渡した後もしばらくゲートは開かず皆と一緒に待った。軍人が個別に進めとか待てとか言ってくるのだが、先着順でもないようだし全く基準は不明。この国はいつもこうだ。私はかなり早めに行ってよいと言われイミグレへ。出国スタンプを押す前に係にトルクメニスタンのビザがあるか聞かれたが、インビテーションのコピーを見せたらオーケーだった。結局荷物を開けられることも賄賂を要求されることもなくウズベキスタンを出国した。
そして1km弱の中間地帯を走るといよいよトルクメニスタン側国境だ。こちらは掘ったて小屋みたいな小さな建物が1軒あるだけ。まずイミグレでインビテーションのコピーを見せてビザを発給してもらった。51$かかった。ここでは10日有効のビザしかもらえずアシュガバットで延長するようにとのことだった。この時初めてガイドのセルゲイと対面した。よく考えたら充分に予想できたはずのことだが彼はロシア人だった。彼に任せてややこしい事務手続きを済ませることができた。書類作成代10$。カスタムでは荷物の中をかなり見られたが特におとがめなし。晴れてトルクメニスタンに入国できた。トルクメニスタン側の役人も友好的だったように思う。
車はセダンと聞いていたがトヨタのハイエースだった。日本語のステッカーが張ってあるが左ハンドル。あとから改造できるのだろうか(車のことはまるで知らない)。荷物を車に積んでフロントバッグだけを付けて走る。当たり前だがとても楽だ。
田舎が続き時々地元の人が声をかけてくる。店はウズベクやキルギスの田舎よりもさらに少なく、ジューススタンドをまれに見かける程度。発展途上国の趣だ。風はタシケント以西で多い北東の風で、ちようど追い風になった。しかし途中で進行方向が北寄りに変わると向かい風になった。けっこうきつい風なのでスビードダウン。伴走車の後ろにびったりくっついて走れば楽なはずだが、道幅が狭い上に路面が荒れているのでそうもいかない。ファラーブを過ぎると再び進路が南になり追い風となった。おかげで順調に2時にはチャルジョウに到着。町はニヤゾフ大統領(公称バシュ)の肖像画であふれ返っている。昼ご飯を食べるレストランを探しながら市内をウロウロしたが、セルゲイのハイエースに付いて左折・右折をくり返すのはけっこう恐い。途中で自転車を車に積んでしまった。これからも、市内に入り交通量が増えたら(信号機が出現したら)走行終了とすることにした。
ロシアンレストランを見つけて入ったが1人2ドルしなかった。やはり物価はかなり安い。大金をはたいてツアーを組んだことを後悔してしまった。九里徳泰さんがブータンを夫婦で自転車旅行したことを書いた本を思い出したが、同じようにツアー(ガイドの付き添い)を強制されるといっても向こうは自然が豊かでアウトドア向きだからなあ。さて、気をとりなおしてレジストレーションしに行く。おそらくこれは中央アジアの国でおなじみの外国人登録だと思う。アシュガバットに着くのはまだ先なのでチャルジョウで済ませてしまうのだ。しかしオフィスは昼休みで無人。しかたなく先にホテルへ向かう。これが曲者で、ホテルへ案内してくれる人を探すのに1時間かかる有り様。やっとたどりついた建物は「Medical Training Center」という看板で、部屋のつくりはオフィスそのもの。でもまあ、何はともあれホテルに到着したのだからトルクメニスタン一日目は順調だった。少し休んでからレジストレーションを済ませ、雰囲気のよいロシアンレストランで夕食をとり、長い一日は終わった。