シルクロード日記:ウズベキスタン
5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
       
Back
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
             
 天  候:晴れ  最高高度:246m
最高気温:38度 終点高度:227m
最低気温:23度 終点緯度:39.28.80
走行距離:67.1km 終点経度:63.49.55
走行時間:3時間45分 宿泊:D マフタルさん宅
終着地 :カラコル郊外 宿泊代 :2000us
Next
2004年8月29日(日)
パイ生地のナン  特訓中
パイ生地のナン 特訓中
トルクメニスタンとの国境まで120kmある。明日の午前10時集合(といっても1人だが)なので今日のうちに国境から20kmのアラートという町までたどり着きたい。そのため6時に朝食を用意してもらい7時には出発した。アトーさんたちとは二度目の別れとなるが今度はもうしばらく会うことはないだろう。大きな通りの手前までアトーさんに送ってもらい、アルク(城壁)の方へ走っていく。

旧市街には入らずそのまま幹線道路を進みバザールの前を通った。こちらの方が旧市街と違って生活感がある。地元の人たちと併走しながらいっきに郊外へ出た。40km過ぎから乾燥地帯が始まったが20kmほどでカフェがあり、そこで昼食。思ったほどさびれていない。ここはもうカラコルの町の中のようだ。このカフェでは普通のナンの他にパイ生地のナンが出てきておいしかった。この地方独特のものだろうか。食後に車庫で昼寝しようと思ったが隣(何の施設か不明)の人の厚意で屋外ベッドを確保。3時間くらいだらだらしてしまった。

寝ぼけたまま出発。あっという間にカラコル中心部へ着いた。ここの小さなバスターミナルで、アラートまで10km強しかないと言われ、アラートへ向けて出発。まだ4時でテントを張るには時間が早いので悩ましい。今日は国境を越えられないのだ。そんな心境でカラコル郊外のバス停で休んでいるとある男性に声をかけられた。どうも前にもサイクリストを泊めたことがあるようだ。あまりにタイミングがよかったので今日アラートへ行くのはやめてこの人の家に泊めてもらうことにした。明日国境まで30km走らなければならないがまあ何とかなるだろう。

彼の名はマフタルといい奥さんと3人の子供がいる。以前にフランス人サイクリストカップルを泊めたらしく「アントン、セレーナ」と彼らの名を繰り返していた。2人の写真もあった。タキシードとウエディングドレス姿でキャリア付きの自転車と一緒に写っていて、とても幸せそうだった。郵送ではなく直接渡されたようなので、このカードを何枚も持って旅していたのだろう。さてマフタルさん宅では本当によくしてもらい、わざわざビールまで買ってもらった。家族に対してはちょっと恐い人で、とくに、息子(小学校低学年くらい)に格闘技を仕込もうとしているらしく、グローブを付けさせて特訓している姿は恐かった。それにしてもこの人の仕事は何なのだろう。
CLOSE