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2004年10月15日(金) |
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夜中に強い雨が降りその音で目が覚めた。その時に感じたがやはりこの建物の中は暖かい。おかげでばっちり二度寝できた。8時頃に起きて外を見ると雨はやんでいた。ラッキー。それにしても昨日のうちに工事区間を走っておいてよかった。今日走ったら泥だらけになっただろう。来る前は一番警戒していた国なのに、グルジアサイクリングは実に順調に進んでいる。
さて出発。3kmほど走るとコブレティ郊外が始まり犬に追いかけられまくった。市内で一度迷ってから幹線道路に復帰。コブレティはソ連時代、バトゥミと並ぶリゾート地だったそうでホテルの看板やカフェがいっぱいあった。実際に営業しているホテルもいくつかありそうな感じだった。このコブレティを過ぎると道路は海岸線から離れてしまい、海沿いを走る線路とも別れ別れだ。つまりアップダウンが始まった。海抜140m、170mの二つの丘を越えなければならなかった。短距離で高度を上げるので勾配がきつい。しかし思いがけないことが続き疲れは吹き飛んだ。さっき声をかけてきた車がビールを買って届けに来てくれたのだ。バトゥミヘ着いたら祝杯をあげよう。その先にフルーツなどを売っている露店が並んでいてビールのつまみにとナッツを買った。すると隣の店のおばさんがみかんをくれた。するとナッツを買った店のおばさんが柿をくれた。「わらしべ長者」になった気分だ。大感謝。そして道が再び海沿いを線路と並走するようになると、すぐにバトゥミ市内へ入った。
「旅行人ノート」に乗っているポントスというホテルに泊まろうとしたが係がおらず、近くの人に声をかけられてコーヒーを飲みながら待った。とてもうまいコーヒーだった。はたしてホテルポントスがまだあるのかも不明だが、コーヒーをご馳走してくれた人がただで泊めてくれるというので甘えることにした。しかし家はこのオフィスから遠いらしく、私と自転車を車で運ぶよう友人に頼んでは断られ、のくり返し。いつまでたっても進展しないのでやはりホテルへ泊まることにした。英語のできる女性が中心部のホテルまで歩いて連れていってくれて、彼女の押しの強さで一番いい部屋に20ラリで泊まった。テレビ、トイレ、ホットシャワー付きだ。グルジアは安宿とテントばかりだったし最後に贅沢するのもよいだろう。
昼食はカフェで。夕食は買ってきたもので済ませた。買い物のついでに散歩したところ、モスクと教会の両方をみつけた。ここバトゥミはアジャラ自治共和国の首都。アジャル人はオスマン帝国の影響でムスリムとなったグルジア人だ。だからクタイシを出てからは「アッサラーム・アライクム」と挨拶されることが度々あった。いよいよイスラム圏への復帰が近づいてきた。明日はトルコ入国だ。 |
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