シルクロード日記:トルクメニスタン
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天 候:晴れ
最高高度:311m
最高気温:34度
終点高度:275m
最低気温:24度
終点緯度:37.21.23
走行距離:83km
終点経度:59.36.95
走行時間:4時間20分
宿泊:D 遺跡のディレクターさん宅
終着地 :カカ
宿泊代 :--
2004年9月5日(日)
ペンション出発前に記念撮影
この山脈の向こうはイラン
7時過ぎに起きた。二日酔い。頭が重たいが食欲はかろうじてあり、朝食をご馳走になった。セルゲイもきついらしくほとんど食事に手をつけていなかった。今日はカカまで90km弱走るのに先が思いやられる。ペンションの人たちに別れを告げてまず車で出発し、「テジェン終わり」の標識からサイクリングスタート。今日はずっと向かい風であまりスピードが出ない。このあたりからは向かい風が多いのだろうか。景色はあいかわらず単調だが昨日よりはよかった。中間くらいにあるDUSAKという町にはカフェらしき建物があったがセルゲイいわく違うという。この他にはカフェらしき建物は1軒もなかった。ジャーニーランナーの中山さんが「トルクメニスタンはチャイハナが少なくて困る」と書いていたが、たしかにその通りだ。彼は1日40km走るというスーパーマンだが、それにしてもここはきついだろう。さて、風に苦しんだものの2時台には幹線道路からカカへの分岐点へ到着。
今日はGPSの電源が落ちず、安定して測位できた。振動防止の効果があったかもしれない。
カカにホテルはなく、すでにペンションを予約してある様子で、住宅地の中をウロウロしてまわって宿にたどりついた。日曜だが主人は留守で奥さんと子供たちがもてなしてくれ、広間でチャイを飲んだ。セルゲイはテレビに夢中だ。かなり眠いが自分たちの部屋があるわけでもないので昼寝もできず、私も一緒にTVを観た。夕飯はじゃがいもを炒めたものがメインで、いたって素朴だった。やはリ昨日の家はお金持ちだったのだ。
夕飯のあとしばらくしてから家の主人が帰ってきた。汚いジャージ、破れたシャツを着ており、いかにも野良仕事から帰ってきたという感じだ。話が合うかな、などと心配してしまった。しかし実は彼はカ力郊外にあるABYWERDという遺跡のディレクターで、発掘調査をしているらしい。こう見えてインテリなのだ。私だって汚い格好で自転車をこいでいると医者には見えない。同じようなものだ。家には彼がイランのペルセポリスの遺跡を訪れた時のビデオなどがあり、けっこう興味深かった。さらに彼は翻訳家でもあり、安部公房や石川啄木をロシア語からトルクメン語に訳したという。川端康成がノーベル文学賞をとったことも知っていたし、まさに人は見かけによらない。